松井証券、「即時決済信用取引」を2011年10月に開始

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 0

松井証券が2011年10月中旬に、「即時決済信用取引」サービスを開始すると発表しました。

東証などの通常の株式市場では、信用取引デイトレードを行った際に差し入れた保証金は、その日のうちに他の取引の保証金に使うことができません。つまり、信用取引では新規の取引をするたびに新たな保証金を用意する必要があります。

10月に開始予定の『即時決済信用取引』では、新たな保証金を用意することなく、銘柄が同一か否かにかかわらず
1日に何度でもデイトレードをすることが可能となります。

この10月に開始予定の松井証券の『即時決済信用取引』では、下記のようなメリットとデメリットがあります。

メリット

  1. 1日に何度でもデイトレードをすることが可能
  2. 信用取引の手数料が無料

デメリット

  1. 信用取引の金利が高い。年率換算で7.3%。
  2. 松井証券の証券取引口座を保有している投資家しか参加できない。
  3. 信用取引の建玉の返済期限は1ヶ月。
  4. 『即時決済信用取引』サービス開始直後は、取引できる銘柄が約50銘柄しかない

なお、この即時決済サービスでは、松井証券の店内で対当した注文を大証の立会外市場であるJ-NET市場に取り次ぐことで『即時決済』を実現します。

「信用取引即時決済サービス」がJ-NET市場で行われるようになることに伴い、「現物取引即時決済サービス」もJ-NET市場で行われるようになります。

そのため、現行の松井証券における「PTSを使った現物取引即時決済サービス」は、2011年9月中旬に終了予定となっています。

以下、松井証券の発表文からの抜粋です。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

平成
23年
8月
26日

各位

東京都千代田区麹町一丁目4番地

松井証券株式会社

代表取締役社長 松井道夫

(東京証券取引所第一部:8628)

『即時決済信用取引』の取扱開始について
~決済の仕組みに焦点を当てた信用取引~

松井証券は、平成
23年
10月中旬(予定)から、大阪証券取引所(以下、大証)と提携して、決済の仕組みに焦点を当てた『即時決済信用取引』の取扱いを開始いたします。市場に流動性を供給する信用取引は、今では個人投資家の株取引の過半を占めています。

株取引における現行の 4日目決済の制度では、信用取引で日計り取引を行った際に差し入れた保証金(担保)は、その日のうちに他の取引の保証金に使うことができません。

つまり、新規の取引をするたびに新たな保証金を用意する必要があります。今般、取扱いを開始する『即時決済信用取引』では、「貸付」と「返済」を「約定」と同時に行うことで、新たな保証金を用意することなく、銘柄が同一か否かにかかわらず1日に何度でも日計り取引をすることが可能となります。

松井証券では、平成
20年5月に即時決済による現物取引を開始した当初から、流動性の拡大には信用取引の導入が必須だと考えていました。しかしながら、PTS(私設取引システム)では信用取引の取扱いができないため、金融当局や大証をはじめ多くの関係者と協議をしながら他の実現方法を検討してきました。

その結果、証券取引所の立会外市場への取次という結論に至りました。松井証券の店内で対当した注文を大証の立会外市場であるJ-NET市場に取り次ぐことで『即時決済信用取引』を実現いたします。

大証では松井証券が取り次いだ注文をJ-NET市場の当日取引として約定させます。これに伴い即時決済の現物取引も現行のPTSからJ-NET市場への取次に変更し、『即時決済現物取引』として再スタートいたします。

『即時決済信用取引』の手数料は無料といたします。『即時決済現物取引』についても、
1日の取引金額が100万円以下の場合には無料とします。これは単なるキャンペーンではありません。手数料体系の変更です。『即時決済信用取引』では、手数料の代わりに、金利・貸株料を
1日につき
100円あたり
2銭(例えば、信用取引貸付金が100万円であれば、金利は1日あたり200円、年利換算7.3%)を頂戴します。

昨今、インターネット取引の普及とともに、市場の透明性がより強く求められています。『即時決済取引』はそういった要請にも十分に応えるものと考えています。『即時決済取引』での売買価格は、市場の時価を用いるミラー方式により決定されますので、価格発見機能を有していません。

これはコンプライアンス上重大な意味を持ちます。一般的に株価は需給で決定されますが、『即時決済取引』での注文は買いでも売りでも株価に全く影響しないということです。その結果、例えば、見せ玉などを用いた相場操縦は一切できません。

松井証券は、ネット証券という新業態を創造しましたが、それは 1999年の株式委託手数料完全自由化時に手数料体系に風穴を開け、また、個人投資家の利便性を飛躍的に向上させました。

今回の施策は、証券会社経営の基本であるコンプライアンスを第一義に置きつつ、新たな資金を用意することなく、1日に何度でも信用取引で日計り取引ができるという今までにない試みです。「大正7年創業以来、昔も今も個人のお客様とともに」は松井証券のずっと変わらぬテーゼです。

■即時決済信用取引の概要(現物取引も含む)

日程

口座開設受付:平成 23年 9月中旬(予定)

取引開始:平成 23年 10月中旬(予定)

受渡 即時(約定後、即時に行う)
約定 顧客の注文を市場価格で随時マッチングさせ、
大阪証券取引所の立会外市場(J-NET市場)で約定させる
取引種別 現物取引、信用取引
取引時間 9:00~12:00、12:30~15:00
返済期限 1ヶ月間
信用取引手数料 無料
金利・貸株料 一日につき 100円あたり 2銭
年利換算:7.3%
現物取引手数料

100万円まで無料

200万円まで 1,680円、以降 100万円毎に 840円加算

取扱銘柄 大阪証券取引所・東京証券取引所重複上場銘柄のうち当社選定
(50銘柄程度)
参加者 松井証券に口座を保有している顧客

※当社はこのサービスの根幹となる「即時決済取引システム」の特許(特許第 4469838号
「有価証券即時決済システム及び有価証券即時決済装置」)を取得しております。

※ PTSによる現行の即時決済の現物取引は、平成 23年 9月中旬をもって終了します。

※マッチングさせる際の市場価格には、当社が一定間隔毎に採用する東京証券取引所における時価を用います。

今後も個人投資家の利益に資するサービスの拡充に努めてまいります。

以上

~~~以上、松井証券のウェブサイトからの抜粋~~~

▼関連記事

松井証券、一日10万円までの株取引は手数料 無料化

松井証券の「株touch」の紹介 iPhoneやiPod touch向けトレーディングアプリ

信用取引 手数料比較表

信用取引とは【株式用語解説】

制度信用取引とは【株式用語解説】

一般信用取引(無期限信用取引)とは【株式用語解説】

信用取引口座開設の際に収入印紙代が無料な証券会社

逆日歩のかからない空売りをする方法

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする