auカブコム証券には「kabuステーション」というパソコン用の株式トレーディングツールがあります。
kabuステーションでは、株取引や日経225先物取引やTOPIX先物取引などを行うことができます。
さて、そのkabuステーションですが、2013年10月31日に最新版のバージョン4.0がリリースされます。バージョン4.0では、下記の金融商品で新注文機能「2WAY注文」が使えるようになります。
▼2WAY注文について
2WAY注文ですが、これはFX取引をやったことがある方には説明しやすい発注方法です。2WAY注文は、FX取引におけるストリーミング注文によく似ています。
↓kabuステーションにおける「2WAY注文」の画面
FXにおけるストリーミング注文とは、リアルタイムで提示されている価格をクリックし、その瞬間での価格で取引をおこなう注文です。素早い注文ができます。
ストリーミング注文について詳しく知りたい方は、下記リンク先をクリックしてください。
ストリーミング注文は、FX業界ではかなり採用している会社が多い注文方法になります。しかし、証券業界では導入している会社はまだ少ないです。
オンライン証券業界ではauカブコム証券(旧カブドットコム証券)の他に、楽天証券と松井証券が信用取引にストリーミング注文と類似の発注機能を導入しています。楽天証券では、その注文機能をエクスプレス注文と名付けており、松井証券は2WAYスピード注文と呼んでいます。
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なお、信用取引において、「楽天証券のエクスプレス注文」と「松井証券の2WAYスピード注文」は成行と指値の両方が使えますが、auカブコム証券(旧カブドットコム証券)の2WAY注文は今のところ指値しか使えない予定です。
以下、auカブコム証券のウェブサイトからの抜粋です。
2013年10月15日
kabuステーション4 をリリース!業界初の東証指数先物対応「2WAY注文」を導入【PDF】
~ ネット証券最多の一般信用売建可能銘柄数を活かし、売建も買建も高速連続発注 ~
auカブコム証券株式会社は、2013年10月31日(木)(予定)に「kabuステーション」をバージョン4.0にバージョンアップし、新注文機能「2WAY注文」をリリースいたします。
これにより信用取引、指数先物取引において、激しい値動きの中でも回転売買に有利なワンクリック高速連続発注が可能となります。
また、業界初のTOPIX先物、ミニTOPIX先物対応であり、日経225先物、日経225ミニと合わせ、幅広い投資手法をご提案いたします。
信用取引においては、一般信用売建可能銘柄数2,263銘柄(2013年10月15日時点)という当社の強みを活かすことができるため、刻一刻と変化するマーケットにおいて高速連続発注が可能な「kabuステーション4」は多くのご利用を見込んでおります。
●「2WAY注文」の特徴
- リアルタイム更新の最良気配をワンクリック発注可能
- 建玉指定不要、返済もワンクリック
- 指値IOCを採用、注文が板に残らずシームレスな取引
- 省スペース、動作軽量ウィンドウにて回転売買向き
- 業界初の東証先物(TOPIX先物、ミニTOPIX先物)対応
2WAY注文の開発画面です。機能や外観は変更する場合があります。
~指値IOCとは~
指値IOCとは、指定した値段かそれよりも有利な値段で、即時に一部あるいは全数量を約定させ、成立しなかった注文数量を自動的に失効させる条件付注文です。
指値FAKは、日経225先物/日経225ミニにおける指値IOCと同様の条件付注文です。
指値ICとは、TOPIX先物/ミニTOPIX先物における指値IOCと同等の条件付注文です。
2WAY注文取扱ネット証券・対応商品比較表
auカブコム証券(旧カブドットコム証券)
2WAY注文松井
2WAYスピード注文楽天
エクスプレス注文信用 ○ 指値IOC ○ 成行IOC
指値IOC ○ 成行IOC
指値IOC日経225先物 ○ 指値FAK ○ 成行FAK
指値FAK × –日経225ミニ ○ 指値FAK ○ 成行FAK
指値FAK × –TOPIX先物 ○ 指値IC × – × –ミニTOPIX先物 ○ 指値IC × – × –2013年10月15日時点当社調べ
2WAY注文取扱ネット証券・機能比較表
auカブコム証券(旧カブドットコム証券)
2WAY注文松井
2way注文楽天
エクスプレス注文画
面
表
示情
報許容TICK幅指定 ○ × ○最良気配 ○ ○ ○最良気配数量 ○ ○ ○現値 ○ ○ ○口座区分選択 ○ ○ ○建
玉建玉数量 ○ ○ ○評価損益 ○ ○ ○返済順序変更 ○ × ○他ウィンドウとの連携 ○ ○ ○取次処理速度(板乗り速度)品質保証 ○
1秒保証対象
× ×複数起動 ○ ○ ○2013年10月15日時点当社調べ
指値IOCのメリット
相場急変時に未約定分の取消や訂正を行う必要がありません。
刻一刻と変化するマーケットにおいて、発注後の状況変化に対応し「注文を取り消したい」と思っても間に合わない場合がありますが、指値IOCであれば「買い指値注文を出したが、その後相場が急変し、急いで未約定分を取り消そうとしたものの間に合わずに約定してしまった」というようなリスクがなくなります。
また、これまでは発注後の取消および訂正や未約定分の取消を繰り返すことにより「不公正取引の疑いあり(見せ玉等)」と見なされる恐れがありましたが、そういった不公正取引の懸念を軽減させる側面も期待されます。
指値IOCの取引例
(1) 2,819円で買い指値
20,000株発注
(2) 2,818円で7,000株、
2,819円で11,300株約定
(3) 残注文1,700株は
板に表示されず自動的に失効
●「kabuステーション4」その他追加機能
「リアルタイム株価予測」に複数市場選択機能、CSV詳細出力機能を追加
寄付前やザラバ中を問わず気配情報(ビッグデータ)を板寄せと同等の処理を行うことにより「寄付前から活況銘柄が一目瞭然」、「始値から上昇(下落)している銘柄を探す」などのスクリーニングが可能なツール「リアルタイム株価予測」に、複数市場選択機能とCSV詳細出力機能を追加いたします。
これにより、例えば、複数の新興市場の中から値幅のある銘柄を抽出することなどが可能となります。CSV詳細出力機能では、ランキング種類、抽出条件、日付、時間などがCSVファイルで出力可能になります。日々の寄前気配分析などにお役立てください。
インフォメーションビューの拡充、お知らせ音のカスタマイズが可能に
約定や失効、最新情報、お知らせなどをアラートする機能「インフォメーションビュー」を改善し、設定項目毎に通知、ポップアップ、音の種類を選択できるようにいたします。これにより約定の音と最新情報の音を使い分けることができます。
また、ご自身のお好みの音声を追加することもでき、音とポップアップをカスタマイズすることで、きめ細かな注文管理が可能となります。ご要望の多かったメニューバーのインフォメーションアイコン点滅につきましても点滅、非点滅を選択できるようにいたしました。
●「売建」にも強い「kabuステーション4」
当社の信用取引における売建可能銘柄は、返済期限最長13日間で売建専用の「一般信用(売短)」が663銘柄、返済期限最長3年の「一般信用(長期)」が1,600銘柄、合わせて2,263銘柄(2013年10月15日時点)と、主要ネット証券一の取り扱いを誇っております。
業界最多の「一般信用売建」と、ワンクリック高速連続発注が可能な「2WAY注文」でショート戦略やドテン売買など多くの投資機会をご提供いたします。
一般信用売建可能銘柄検索
~~以上、auカブコム証券のウェブサイトからの抜粋~~
さて、2013年の1月に、信用取引の証拠金規制が緩和されました。
信用取引のルールが緩くなったので、今年は去年より、国内の株式市場全体の売買高が増えています。
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株式市場が活況になったので、証券会社も信用取引を行う個人投資家を取り込みたいのでしょう。今回のauカブコム証券のようにトレーディングツールや発注機能を改善する動きが、SBIネオトレード証券や楽天証券や松井証券など他社にも広がっています。
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