アドテックスの株価がストップ安 今年に入っての上場企業の倒産は初

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4月14日、アドテックス(adtx)の株価が前日比-500円(-15.97%)のストップ安となりました。
13日に、同社が民事再生法の適用を申請したことが判ったからです。以下、アドテックスのウェブサイトのPDFからの抜粋です。

大阪証券取引所ヘラクレス市場
平成18年4月13日
各 位
会社名 株式会社アドテックス
代表者名 代表取締役社長 前田 大作
(コード番号 6739 株式会社大阪証券取引所)
問合せ先 執行役員・財務経理部長 菊地 大輔
(TEL. 03-6717-5700)
民事再生手続開始申立てに関するお知らせ
当社は平成18年4月12日に開催の取締役会において、民事再生手続き開始の申立てを行なうことを決議し、本日13時に東京地方裁判所に申立てを行ないました

アドテックス民事再生法適用のニュースを聞いて、会社四季報を開いてみましたが、模範的な破綻銘柄ですね。
決算発表の延期に次ぐ延期、筆頭大株主の交代、よくわからない投資組合の出現、監理ポスト入り、MSCBの発行、膨大な有利子負債、営業キャッシュフローのマイナス、巨額の赤字決算などデンジャラスな要素に満ち溢れています。
こういった倒産株をつかまないためには、どういった点に気をつけて銘柄分析をすればいいのでしょうか。
私、3年以上株式投資をやっていますが、日頃から会社四季報などを見ていれば倒産株をつかむリスクはかなり減らせると思っています。上場企業の倒産リスクを避けるためのポイントをピックアップしました↓
■気になる企業の決算書を見ましょう。決算書を見るのがしんどい方は会社四季報を見ましょう。
決算書(貸借対照表や損益計算書)や会社四季報で確認できる倒産の危険性

  • 利益剰余金がゼロに近い。もしくはマイナス。
  • 有利子負債が多い。総資産にせまるくらい多いと危険。
  • キャッシュフローがマイナス。特に営業キャッシュフローがマイナスなのはよろしくない。
  • 売上が年々落ちていっている。
  • 利益が年々落ちていっている。
  • 利益が赤字。特に営業利益が赤字なのはよろしくない。
  • 大株主が頻繁に変わっている
  • 時価総額の10%以上を越えるような増資を繰り返している
  • MSCBの発行がやたらと多い
  • 期中の監査法人変更
  • 継続企業の前提に疑義の注記がついている。(継続疑義とは、事業が継続するか疑わしいという意味です)
  • 上記の危険性を複数はらんでいるような銘柄は要注意です。
    ■下記リンク先に、会社四季報のデータを無料で見ることができるネット証券会社の一覧を載せています
    会社四季報を無料で読むことができる証券会社
    ■ダイヤモンドzaiという雑誌の「最新理論株価&倒産確率データシート」というコーナーを見ておきましょう
    このコーナーは、クォンツリサーチ社、フィスコ社のデータをもとに、「割安や株を見つける」「安全な会社かどうかチェックする」という趣旨の記事になっています。
    それで、このコーナーの中に倒産確率が3%以上の株をリストアップした記事があります。
    倒産確率が3%以上の株のリストに上げられた銘柄はかなり危険です。もちろん全部が倒産するわけではありませんが、何割かは市場から姿を消していきます。
    ちなみに、4月13日に倒産が確定したアドテックスですが、ダイヤモンドzai 2006年5月号に載っていた倒産確率は全上場銘柄の中で第2位の16.0%でした。なかなかいいところをついていますね。
    あと、素人の方は、いわゆるボロ株と呼ばれている銘柄には手を出さないのが無難だと思います。特に監理ポストに入っている銘柄は、いつ整理ポストにいく(つまり上場廃止)かわからないのでハイリスクです。
    株式投資で一番やってはいけないのは、倒産や上場廃止になる銘柄をつかむことなので、みなさん気をつけて下さい。私も気を付けます。

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