井上工業、破産手続き開始で上場廃止

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10月16日、総合建設業の井上工業 【東証2部:1858】が、東京地裁へ自己破産を申請し、破産手続き開始決定を受けたと発表しました。負債は約125億円です。

民事再生法申請の倒産だと通常は1カ月の整理銘柄指定を経て上場廃止されます。しかし、井上工業の場合破産申請なので、東証は井上工業株を10月31日付で上場廃止にすると発表しました。

以下、帝国データバンクのウェブサイトからの抜粋です。

総合建設業
東証2部上場
井上工業株式会社など2社
破産手続き開始決定を受ける
負債125億1577万円

TDB企業コード:985033509

「群馬」 井上工業(株)(資本金62億9181万2500円、高崎市和田町2-3、代表中村剛氏、従業員255名)と子会社のフォレスト(株)(資本金1億円、同所、同代表)は、10月16日に東京地裁へ自己破産を申請し、破産手続き開始決定を受けた。

~~~中略~~~

 しかし、近年のマンション不況の影響を大きく受け、2008年3月期の年売上高は約273億2200万円に低迷。7月には当時の代表取締役であった宮﨑純行氏が内部者取引防止規定上、代表不適任として解任される事態が発生。

さらに、2009年3月期の第1四半期決算発表において、特定調停法に基づき2001年以降、毎年6月末に前期業績に基づいた借入金の返済(プロラタ返済)を行うなかで、2008年3月期の業績に基づく返済債務7億円(2008年6月末返済予定)が遅延したとして、ゴーイングコンサーンの疑義が注記され、信用不安が拡大した。

金融機関からの資金調達が困難となるなか、シーズクリエイト(株)(東京都、民事再生法)に約4億4900万円の焦げ付きが発生、9月24日には2つの投資組合から第三者割当増資および第三者割当による新株予約権の発行により資金調達したが、このうち15億2000万円を当社従業員が流出させていたことが発覚したことで、今回の措置となった。

さて、私は上場企業が倒産すると、必ず会社四季報を見ることにしています。「会社四季報で倒産した企業のページを見ること」を何回も繰り返していくうちに、どういった財務内容の企業が危ないのか感覚的に判ってくるからです。

井上工業は、最新版の四季報に載っている2008年3月期の決算を、ぱっと見た感じでは、悪いようには見えません。

総資産186億円に対して、自己資本(株主持分)は68億円ありますし、有利子負債も19億円と多くありません。利益剰余金も営業キャッシュフローもプラスの数値になっています。

しかし、債務返済遅延、資金繰り悪化懸念から継続企業の前提に疑義の注記が付いています。この一点だけでも、買ってはいけない銘柄といえるでしょう。特に今年のように世界的な金融不安が渦巻いている状況ではなおさらです。

なお、今年倒産した上場企業は、下記の25社です。うち上場ゼネコンの倒産としては4社目です。

  1. グレース ※
  2. レイコフ ※
  3. ニイウスコー
  4. アリサカ
  5. トスコ
  6. スルガコーポレーション ※
  7. 真柄建設 ※
  8. エー・エス・アイ(株) (旧・(株)アスキーソリューションズ
  9. キョーエイ産業 ※
  10. ゼファー ※
  11. 三平建設※
  12. アーバンコーポレーション※
  13. 創建ホームズ※
  14. トランスデジタル
  15. Human21※
  16. リプラス※
  17. ジェネシス・テクノロジー
  18. シーズクリエイト※
  19. プロデュース
  20. ランドコム※
  21. エルクリエイト※
  22. 新井組※
  23. ニューシティ・レジデンス投資法人※
  24. 富士バイオメディックス
  25. 井上工業※

※をつけた会社は不動産関連企業です。

残念ながら2008年は、今後も上場企業で倒産する不動産関連企業が出てくると予想されます。

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