GMOがローン・クレジットから撤退、特損発生で赤字転落・無配

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今年の6月に当サイトで「グレーゾーン金利廃止の影響がパチンコ・パチスロ業界にまで波及」という記事を配信したことがあります。

上の記事の中で、GMOインターネット 【東証1部:9449】 は消費者金融会社を子会社に持っているので「隠れ消費者金融関連銘柄」だと述べました。

そのGMOインターネットですが、本日、ローン・クレジット事業から完全撤退すると発表しました。これに伴い、07年12月期の業績見通しを下方修正しています。連結当期損益は、25億円の黒字から130億円の赤字に修正し、配当も年間10円の予定から無配に転落となっています。

ローン・クレジット事業からの完全撤退と子会社株式の株式譲渡ならびに子会社の商号変更に関するお知らせ

まとめると、07年12月期の業績予想は、連結売上高が465億円(従来予想600億円)、営業損益が86億円の赤字(同70億円の黒字)、経常損益が93億円の赤字(同63億円の黒字)、当期損益が130億円の赤字(同25億円の黒字)に下方修正となっています。

同社のIRリリースでは、消費者金融事業撤退の理由は下記のように述べられています。

1.株式譲渡の理由

当社は2005年8月に旧オリエント信販株式会社を連結子会社化することにより、ローン・クレジット事業に参入しましたが、貸金業法の改正、過払い利息の返還の動向などクレジット・消費者金融業界を取り巻く環境が激変しております。

この環境変化に対応すべく、ローンポートフォリオの見直し等の戦略の変更を行ってまいりましたが、今後のクレジット・消費者金融業界の見通しの不透明さが拭えない状況において、当社の戦略につき慎重に協議を重ねた結果、ローン・クレジット事業の持株会社であるGMOローン・クレジットホールディングス株式会社(以下GMOLCH)の株式を現経営陣に譲渡することにより、ローン・クレジット事業につき完全撤退を行う事が最善であると判断いたしました。

グレーゾーン金利の廃止により貸付で利益を上げるのが難しくなった上、過払い利息の返還に必要な費用がいくらになるかわからない厳しい状況を見て、撤退を決めたということですね。

GMOインターネットは隠れ消費者金融関連銘柄の中では、業績悪化が予想しやすかった銘柄といえるでしょう。なにしろ、今まで消費者金融事業を行っている会社を子会社に持っていたのですから。

隠れ消費者金融関連銘柄の中で業績悪化の予想がなかなか難しかったのが、アフィリエイト関連銘柄です。

アフィリエイト事業というのはインターネット広告業の一種ですが、昨年までアフィリエイト関連会社は消費者金融から多くの広告出稿を受託していました。

しかし、グレーゾーン金利の廃止決定に伴い消費者金融関連会社からの広告の出稿が減り、アフィリエイト関連企業の売上と利益が落ち込みました。今年はその影響が株価にも目に見える形であらわれ、下記のアフィリエイト大手の株価が大幅に下落しています。

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