追い証とは (株式用語解説 信用取引用語)

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追い証 [読み:おいしょう] [英語名:margin call]

祐作:先輩、追い証ってなんですか

兜:ふむ、追い証とは追加保証金の略称だな。追加保証金とは、信用取引のユーザーが最低保証金維持率(委託保証金維持率)を下回ったとき、証券会社に追加で入れなければならないお金のことだ。

祐作:委託保証金維持の意味がわからないのですが・・・。

兜:ふむ、委託保証金維持率とは、投資家が信用取引を行うときに「証券会社に預ける委託保証金」の「約定価額」に対する割合のことだな。

祐作:ちょっと難しいですね。

兜:では、具体的に委託保証金維持率をはじきだす計算式を示そうか。

委託保証金維持率=(委託保証金-建て玉評価損)÷建て玉総額

とこうなっている。自分の口座を見て、この式に「委託保証金」「建て玉評価損」「建て玉総額」を当てはめてみればいいのさ。

祐作:やってみます。

兜:で、この委託保証金維持率が最低保証金維持率を切ると、証券会社に追加で保証金をおさめないといけなくなるんだ。これが「追い証(オイショウ)」。最低保証金維持率は一般的に20%か25%とする証券会社が多い。 ここでは20%で考えてみよう。

祐作:20%ですか。

兜:例えば66万円の委託保証金が口座にあって、200万円の建て玉がある場合、その建て玉に26万円の評価損が出た時がちょうど保証金維持率が20%ということになる。計算式をみてくれ。

(66万円-26万円)÷200万円=20%←20%ぎりぎりで追い証になっていない状況

これが27万円の評価損になると保証金維持率は19.5%で最低保証金維持率20%を割り込んでしまう。

(66万円-27万円)÷200万円=19.5%←つまり、ここで追証が必要となる。

信用取引を利用している投資家は、追証が発生したと連絡を受けたら、通常、2営業日後の正午までに不足金を、証券取引口座に入金しなければならない。

祐作:にゅ、入金できないとどうなるんですか?

兜:証券会社が建玉を強制的に反対売買を行って決済してしまうことになるぞ。つまり損失を確定させられるわけだ。だから委託保証金維持率が25%を割らないように、常日頃から気を付けてな。

祐作:わかりました。つまり、追い証とは「証券会社から信用取引ユーザーに送られる担保が足りなくなったんでお金をくださいという案内」ですね。

兜:そういうことだな。信用取引は一言で言うと「借金取引」だから、十分な担保がないと取引ができなくなるわけだ。

ちなみに、「追い証」は「追証」と表記されることも多いので、覚えておくといいさ。 「追い証」=「追証」で、読み方も意味も一緒だ。

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