VIX恐怖指数とは 【株式用語解説】

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VIX恐怖指数 [読み:ビックス きょうふしすう]

祐作:先輩、VIX指数とはなんですか?

兜:ふむ、VIX指数は、株式市場関係者の心理を表す恐怖指数ともいわれているものだな。

祐作:恐怖指数ですか。

兜:VIX指数の正式名称は The Chicago Board Options Exchange SPX Volatility Index という。日本語では「シカゴ商品取引所SPXボラティリティーインデックス」だ。

SPXとは、S&P500インデックス(えすあんどぴー ごひゃく いんでっくす)という株価指数のことだ。アメリカの代表的な株価指数だな。

祐作:そのS&P500インデックスと「恐怖」がどう関係してくるわけですか?

兜:VIX指数の正式名称の最後に「SPX Volatility」と書いてあるよね。ボラティリティーとは株式などの価格の変動率や変動性を指す。つまり、VIX指数とはS&P500インデックスの変動率が、この先、大きなるか小さくなるかを予想して取引する指数なんだ。

トレーダーが、将来的に相場が急激に変動すると予想したときは、トレーダーたちがVIX指数を買うので、VIX指数が上昇するんだ。逆にトレーダーたちが将来的に相場が安定して、米国株の値動きが小さくなると予想したときは、VIX指数が下落する。

基本的には、大規模なテロや戦争や金融危機が起こったときに、VIX指数が急上昇することが多いな。

祐作:なるほど、それでVIX指数の別の呼び名が「恐怖指数」なわけですか。それでは、VIX指数が急騰するときは、必ず相場が大幅に下落するものなんでしょうか?

兜:必ずしも、そうなるわけではないな。さっきも説明したけど、VIX指数が上昇するのは「トレーダーが、将来的に相場が急激に変動すると予想したとき」だ。トレーダーたちが急激に強気になって大きく株価が上に変動すると予想した時も、VIX指数は上昇することがあるよ。

祐作:そうなんですか。ところで、VIX指数の数値はどこで見ることができるんですか?

兜:アメリカのヤフーファイナンスを見ればVIX指数を見ることができるよ↓

VOLATILITY S&P 500 (Chicago Options: VIX )

祐作:なるほど。それで、VIX指数を売買できる証券会社はあるんでしょうか?

兜:2010年12月20日に、大阪証券取引所において【1552】国際のETF VIX短期先物指数というETFが上場することになっている。2010年12月20日以降は、ほとんどのオンライン証券会社で、この1552を取引できるようになる予定だ。

ちなみに、VIX指数は通常時は10~20で推移していて、30を超えたらパニック状態、40を超えたらメガ・ボトム(大底)が近いといわれているから覚えておくといいさ。ただ、2008年の世界金融危機(リーマンショック)のときには、このセオリーが通用しなかったけれど。

▼参考 過去の出来事とVIX指数の最高値

年月 出来事 そのときのVIX指数の最高値
1990年8月 イラク軍クウェート侵攻 36
1997年10月 アジア通貨危機 38
2001年9月 アメリカ同時多発テロ 44
2003年3月 イラク戦争勃発 34
2008年9月 リーマン・ブラザーズ破綻 42
2008年10月 世界金融危機 89.53

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