楽天証券、信用取引口座のシステムを2元管理から1元管理に変更

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11月8日から、楽天証券の信用取引口座の現物購買余力のシステムが変わりました。

これまで、信用取引のユーザーが現物株式を買付、信用建玉を現引する場合、現物買付相当額が預かり金にあることが必要となっていました。

11月8日からは、保証金現金から預かり金へ振替することなく、現物購買余力に保証金現金を充当することが可能となりました。

つまり、信用取引口座のシステムが2元管理から1元管理に変わったということです。

2元管理とは・・・現物用と信用用と資金が別管理になってる信用口座のこと。預かり金(現物取引用の資金)と保証金(信用の担保)が区別されている。例えば、預かり金50万円、保証金50万円とすると、現物は50万円まで買え、信用は約150万円まで建てることができる。預かり金と保証金の割合は自由ですが、振り分けは証券会社に指示して行う。

1元管理とは・・・「預り金」と保証金をすべて委託保証金として一元管理する信用取引口座のこと。一元管理だと預かり金も信用の担保として使うことができる。また、一元管理では、買い付けた現物株は振替作業なしに委託保証金の代用有価証券として担保に入る。この結果、信用建て玉の取引可能金額がアップし、ニ元管理より資金効率が上がる。

以下、私が楽天証券に電話で問い合わせた質問とその回答です。

Q1.11月8日から、信用取引口座は1元管理と2元管理のどちらかを選べるのですか?

A1.いいえ、11月8日からは1元管理のみになります。

Q2.11月8日から信用取引口座の2元管理は廃止ですか?

A2.はい、2元管理は廃止です。

Q3.1元管理のみになるということですが、信用取引枠をデイトレードで全部使い切った後、その日に現物株のトレードはできますか?

A3.信用枠を使い切った後でも、委託保証金維持率が30%を上回っていれば現物株の取引はできます。

以下、楽天証券のウェブサイトからの抜粋です。

信用取引口座をお持ちのお客様における現物購買余力(現引余力)の変更のお知らせ

これまで、信用取引口座をお持ちのお客様が現物株式を買付、信用建玉を現引する場合、現物買付相当額(現引代金相当額)がお預かり金にあることが必要となっておりました。

この度、11月8日(土)システムメンテナンス後より、保証金現金から預かり金へ振替することなく、現物購買余力(現引余力)に保証金現金を充当することが可能となりました。

ただし、現物株式の買付または信用建玉を現引後、株価の値下がり、信用取引状況によって買付代金が不足した場合、受渡日までにご入金が必要となります。あらかじめご了承ください。

なお、即日徴収銘柄の買付、IPO(PO)購入申込時の現物購買余力については、保証金現金は含まれません。保証金現金から預かり金に振替していただく必要がございます。ご注意ください。

変更点について

【変更前】 現物株を買付できる現金、または信用建玉を現引できる現金がお預かり金にある。(保証金現金は含まない)

【変更後】 現物株を買付できる現金、または信用建玉を現引できる現金がお預かり金または保証金現金にある。

現物購買余力の算出方法(保証金現金の場合)

<現物購買余力算出方法>

■必要保証金 ≦ 受入保証金合計(※1)の場合
現物購買余力=預かり金+保証金現金-必要保証金合計うち現金

現物購買余力の算出方法(預かり金の場合)

■必要保証金 > 受入保証金合計(※1)の場合
現物購買余力 = 預り金 + 引出余力

(※1)受入保証金合計=(預り金+保証金現金)×買付(現引)予定銘柄の代用掛目率+評価損-未収費用+決済損+保証金代用
(※2)引出余力=保証金現金+保証金代用+評価損-未収費用+決済損-必要保証金(建玉×30%)(引出余力>0の場合、引出余力=0)

信用取引口座をお持ちのお客様の現物購買余力(現引余力)の詳細はこちら

お取引例

【例1】保証金現金で現物株式の買付が可能な場合

■保証金現金 100万円  預り金 0円  建玉 100万円 (手数料、諸費用、評価損は考慮しておりません。)
 
必要保証金額 30万円=100万円(建玉)×30%(委託保証金率)

【変更前】
保証金現金100万円のうち必要保証金額30万円を差し引いた70万円を保証金現金から預り金に振替後、現物株式70万円分の買付することが可能です。

【変更後】
保証金現金100万円のままでも現物株式100万円分を買付することが可能です。
100万円(保証金現金×80%(代用掛目)=80万円(購入後受入保証金額)

購入後受入保証金合計 > 必要保証金額
上記の場合、保証金現金100万円で現物株式を買付することが可能です。

【例2】保証金現金で現物株式の買付が不可能な場合

■保証金現金 100万円  預かり金 0円 信用建玉金額 300万円 (手数料、諸費用、評価損は考慮しておりません。)
 
必要保証金額 90万円=300万円(建玉)×30%(委託保証金率)

【変更前】
保証金現金100万円のうち必要保証金額90万円を差し引いた10万円を保証金現金から預り金に振替後、現物株式10万円分の買付をすることが可能です。

【変更後】
保証金現金100万円で現物株式の買付ができません。
100万円(保証金現金×80%(代用掛目)=80万円(購入後受入保証金額)

購入後受入保証金合計 < 必要保証金額

上記の場合、保証金現金100万円で現物株式を買付することができません。ただし、保証金現金から預り金へ10万円振替後、現物株式10万円分の買付をすることが可能です。

【例3】預かり金の一部が委託保証金として拘束される場合

■保証金現金 50万円  預かり金 50万円  信用建玉金額 300万円 (手数料、諸費用、評価損は考慮しておりません。)
 
必要保証金額 90万円=300万円(建玉)×30%(委託保証金率)
 
100万円(保証金現金)×80%(代用掛目)=80万円(購入後受入保証金額)

購入後受入保証金合計 < 必要保証金額

必要保証金が90万円のため、保証金現金の50万円と預り金の40万円が必要となるため、預り金50万円のうち10万円で現物株式を買付することができます。

楽天証券で信用取引を行っているデイトレーダーの方たちの中には、信用取引口座の1元管理化を待ち望んでいた人もいるかもしれませんね。

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