エルクリエイト、破産手続き開始で上場廃止

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10月2日、マンション開発・分譲のエルクリエイト 【JASDAQ:3247】が、東京地裁に破産手続き開始を申し立てたと発表しました。負債は約60億円です。

これを受け、ジャスダック証券取引所はエルクリエイト株を11月3日付で上場廃止にすると発表しました。

以下、帝国データバンクのウェブサイトからの抜粋です。

マンション開発・分譲
ジャスダック上場
株式会社エルクリエイト
自己破産を申請
負債60億6000万円

TDB企業コード:201552452

「神奈川」 (株)エルクリエイト(資本金2億3300万円、横浜市西区みなとみらい2-2-1、代表岡田勇二氏、従業員74名)は、10月2日に東京地裁へ自己破産を申請した。申請代理人は、白井久明弁護士(東京都中央区京橋1-3-3、電話03-3548-2073)ほか3名。

~~~中略~~~

 しかし、2007年後半からの不動産市況の急激な冷え込みによって販売が大きく減退。2008年6月期の年売上高は前期比59.1%減の約25億5500万円にまでダウン、約19億4400万円の最終赤字となり、債務超過に転落した。

さらに、8月7日には第三者割当増資による新株および新株予約権発行を発表したものの、払込期日の8月25日に予定していた3社から払い込みがされなかったほか、資金調達が不調に終わったことで、取引先に対する8月末の支払いを9月30日に延期要請したことが表面化するなど信用は大きく失墜。

さらに9月30日が法定提出期限となっていた2008年6月期の有価証券報告書の提出が困難となるほか、延期要請していた9月末の決済も困難となり、事業継続を断念した。

さて、私は上場企業が倒産すると、必ず会社四季報を見ることにしています。「会社四季報で倒産した企業のページを見ること」を何回も繰り返していくうちに、どういった財務内容の企業が危ないのか感覚的に判ってくるからです。

エルクリエイトは、2008年6月期の決算を、ぱっと見た感じでは、財務状況の全てが厳しい状況に陥っていました。

自己資本(株主持分)がマイナス9億7千万円という時点で、すでに買えない株です。また、利益剰余金もマイナスですし、有利子負債も総資産に迫るくらい多い。

倒産する企業にありがちですが、営業キャッシュフローもマイナスでした。

正直、財務状況によいところはなく、「買ってはいけない銘柄」の中でも、かなり厳しい部類にはいるバランスシートになっていました。今年倒産した上場企業の中では、ニイウスコー、トスコ、ジェネシス・テクノロジーなどと同じくらい倒産の予想がしやすかったと思います。

なお、今年倒産した上場企業は、下記の21社です。この21社という数字は、2002年の29社倒産に次いで戦後2番目の多さということです。

  1. グレース
  2. レイコフ
  3. ニイウスコー
  4. アリサカ
  5. トスコ
  6. スルガコーポレーション
  7. 真柄建設
  8. エー・エス・アイ(株) (旧・(株)アスキーソリューションズ
  9. キョーエイ産業 ※
  10. ゼファー
  11. 三平建設
  12. アーバンコーポレーション
  13. 創建ホームズ
  14. トランスデジタル
  15. Human21
  16. リプラス
  17. ジェネシス・テクノロジー
  18. シーズクリエイト
  19. プロデュース
  20. ランドコム
  21. エルクリエイト※

※をつけた会社は不動産関連企業です。

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