新日鉄が連結業績見通しを下方修正、コスト増で6年ぶりの経常減益へ

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3月6日、新日本製鐵 【東証1部:5401】の株価が前日比-13 (-2.49%)の終値510円と下落しました。

今日の13時30分に今期の業績見通しを発表したのですが、今期経常利益が従来予想の6000億円から5600億円にまで下方修正されたため、日経平均株価が堅調な中、逆行安となりました。

鉄鉱石や石油など原材料の価格が高騰しているため、利益が圧迫されました。以下、新日鉄のプレスリリースからの抜粋です。

平成20年3月期の業績見通し及び剰余金の配当方針(期末)について

~~~前略~~

3.翌期の状況について
翌期につきましては、サブプライムローン問題の波及等を引き続き見極めていく必要がありますが、世界経済は新興国を中心に拡大基調を維持し、国内外の鉄鋼需要は堅調に推移すると見込まれます。

こうしたなか、鉄鉱石の一部について対平成19 年度+65%の大幅値上げで決着せざるを得ないなど、BRICs、なかんずく中国における急激な粗鋼生産の増加による原料需給の逼迫並びに海上輸送量の増加という構造問題は更に深刻化し、過去に例の無い大幅な原燃料コストアップとなる見通しであります。

当社としては、逼迫する原燃料の確保を図り、顧客への鉄鋼製品の安定供給に全力を傾注してまいります。また、こうした状況を需要家の皆様に丁寧に説明し、コスト削
減に向けた最大限の自助努力を継続するとともに、鋼材需給の動向及び内外価格差を踏まえ、鋼材販売価格の改善をお願いしていく所存であります。

ちなみに、上記の文中で「鉄鉱石の一部について対平成19 年度+65%の大幅値上げで決着」と記載がありますが、この鉄鉱石を65%値上げした会社はブラジルのVale (ヴァーレ)(旧名リオ・ドセ)という企業です。

ヴァーレは自社が産出した鉄鉱石の値上げに成功したため、世界経済が先行き不透明な中でも株価が堅調です。楽天証券のADR取引を使えばヴァーレに投資することは可能ですが、米ドルがないと投資できないため、円から米ドルに買えるときの為替手数料がかかるのが難点です。

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