B・N・F氏曰く、「下げ相場のほうが儲けられることも多い」【2007.9.13発売の月刊KINGより】

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ジェイコム男BNF氏のインタビュー記事が、9月13日発売の講談社「月刊KING10月号」に載っています。以下、月刊キング10月号の目次からの抜粋です。

新シリーズ「too high style」虎の巻
男は今こそ背伸びしなけらばならない! 第一回「マネー」

130~135ページ 神に一番近い男 ジェイコム男(B・N・F)のシンプルライフ

29歳で資産176億円! 積みあがった賭け金と株式トレード、真面目でストイックな私生活の行方。

取材日は2007年8月17日です。サブプライムローンショックにより日経平均が874円安と暴落した日です。また、この日BNF氏は週刊AERAの取材も受けていました。内容は今回のKINGの記事の方がはるかに充実しています。

KINGの記事でBNF氏について判ったこと

  • 取材当日、後場終了後の資産は176億円。
  • 上げ相場では上昇する株を狙う「順張り投資」、下げ相場では下落中の銘柄のリバウンドを狙う「逆張り投資」を行っている。
  • 写真を見るに、楽天証券マーケットスピードを使っている。トレード環境は2007年4月の頃と変わっていない模様。
  • 通常は30銘柄~70銘柄を保有。株価のチャートなどが頭に入っている監視銘柄は600~700銘柄ある。
  • 課税証明書の写真を見るに、2006年度の所得は株式が5,787,075,793円。先物取引所得が31,338,000円。先物取引の所得があることから、B・N・F氏は日経225先物取引の口座か商品先物取引の口座を開設していると考えられる。
  • 株で得る配当は年間8000万円ほど。ただ狙っているわけではない。たまたま権利確定日に株を持ち越しただけ。
  • 1日平均200回の売買を続けている。単純計算すれば1分半に1回のペース。
  • 起業するつもりはない。サラリーマンになってみたい気もする。
  • 福本伸行氏が描くマンガが好き。
  • 儲けた日は外食に行く。バーミヤンのチャーハンが好き。また駅の立ち食いそばも好きで、天ぷらうどんとコロッケをよく注文する。
  • 高い買い物といえば2006年の夏に買った都内のマンション。4億3000万円をキャッシュで払った。株で儲けていても無職ということでローンが組めないらしい。
  • 車は持っていない。タクシーの利用が多い。
  • 着るものにこだわりはない。取材当日のシャツはダイエー、ジーンズはGAPで購入。

インタビュー記事は非常に充実した内容で全部紹介したいくらいですが、ここではB・N・F氏のトレードに関する発言を抜粋しておきます↓

ターゲット銘柄

株は世界のさまざまな理由で上下している。アメリカや中国、ヨーロッパの株価動向や為替、商品市況、それらを総合的に頭の中で処理して銘柄を選びます。たとえば円高が進んだ場合、円高に強い銘柄を買うのではなく、それを悪材料にして売り叩かれる銘柄を狙っていく逆張りという手法です。

トヨタ自動車とかホンダとか、丸紅、伊藤忠などの商社株とか。下げれば下げるほどリバウンドが期待できる。もちろん相場によって投資の仕方は違ってきます。

上げ相場のときは、ただ強い値動きの株を買っていけばいいし、今のように下げ相場のときは、25日移動平均線から株価が大きく乖離した銘柄を狙っていく。この夏の乱高下だったら、乖離率は30%くらいが目標です。大きく下げたところを狙い、リバウンドするのを待つ。下げ相場のほうが、儲けられることも多いんですよ。

利益確定

基本的には、1泊から1週間くらいの保有をするスイングトレードです。株価が2%から3%上昇すれば決済します。よほど相場がよくない限り、7%から8%まで上昇するのを待つようなことはしないですね。

株価1000円の銘柄が700円まで下落したときに買えた場合、とりあえず750円から760円まで戻れば売りますよ。下がった株価が一直線に元に戻ることはないですから。100億円購入していた場合、1%値上がりすればそれで1億円の儲けですから。

勝ち続け

海外の株式動向や為替の動きなど、できるだけ重要な要素を考えながら、関連銘柄を探すんです。さまざまな要素を組み込んでいけば、勝つ確率も高くなっていく。株式投資というのは、勝つ率の問題なんですよ。10回やって6回勝てばいい。

当然、損をすることもありますが、その中で損失額を小さくしていく努力をしていけば資産は増えていくんですよ。ただ自分の場合、損失額も1億、2億が当たり前になってきていてそれが辛いんです。

去年は1週間に6億損したこともありました。やはり1億円というのは大きな額ですし、これを稼ぐのは大変なパワーが必要ですから。

ストレス発散

株で損したストレスは、それを取り戻すことでしか解消しません。すでに生活レベルのお金が欲しくてやっているわけでもない。そこにチャンスがあるからやってしまう。株は一度やったら抜けるのが本当に難しい。

何百もの銘柄のチャートが頭に入っていると、相場の変動を見るだけでやらざるを得なくなるんです。投資額を減らせばいいといわれるけど、そんなことは考えられない。中毒ですよ。それもものすごい刺激で、体が震えるときがある。

ただ、ひと晩、100億円分の株を持ちこしたままの時がいちばん怖い。ニューヨークが1パーセントの下げなんて聞くと、それだけで自分の資産は1億円下がっているわけです。それこそ頭がキーンとなって圧迫されるようなストレスを感じます。株価がわかる経済番組なんて怖くて見られない。

真夏の夜の夢

今年の夏は、毎日のように悪い夢ばかり見ていました。決まってニューヨーク市場が暴落する夢なんです。慌てて持ち株を売ろうとマウスを動かすんだけど、クリックできない。慌てふためいているうちに目が覚めて、ああ夢でよかったと・・・・・・。

ゲームセット

テロやアメリカの暴落で、いつか大きな損失を被るような気がしてならない。そんな危険を冒してまで、株式投資を続ける意味があるのか? そう思うときもあります。大きく負けて、そこで自分の株投資が終わるのかも。一週間後にそうなっている可能性だってある・・・・・・。

今回の月刊KINGの記事は予想に反してよい内容でした。本屋に行くと男性向けファッション誌のコーナーに置かれていたので、正直内容に期待していなかったのですが、取材記者がうまくB・N・F氏の投資手法を聞きだしています。

これで株価チャートの図解解説などが加われば言うことのない内容だったと思います。取材文を書いた藤倉慎也氏には今後もB・N・F氏のところに取材にいってもらいたいものです。

あと、余談ですが福本伸行氏の漫画は確かにおもしろいと思います。私は、「賭博黙示録カイジ」「アカギ ~闇に降り立った天才~」「銀と金」という作品を読んだことがあります。

福本氏のマンガは基本的に、金(ギャンブル)の魔性に取り付かれた人間の悲哀が描かれていますから、株式投資をやっている人間にとってはおもしろい。

マージャンをやったことがある人には麻雀漫画のアカギ、マージャンをやったことがない人にはオリジナルギャンブル漫画のカイジがおすすめです。

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