ワールド・ロジ株式会社、破産手続き開始で上場廃止

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2013年8月30日、総合物流サービスを営むワールド・ロジ【ジャスダック:9378】が、
大阪地裁へ自己破産を申請し、同日、同地裁より破産手続き開始決定を受けました。

負債は約79億5400万円となっています。

これを受け、ジャスダックを運営する東京証券取引所は、ワールド・ロジ株を2013年9月14日付上場廃止にすると発表しました。

以下、企業信用調査で有名な帝国データバンクのウェブサイトからの抜粋です。

2013/08/30(金) 総合物流サービス
JASDAQ上場
ワールド・ロジ株式会社
破産手続き開始決定受ける
負債79億5400万円

TDB企業コード:586768702
「大阪」 ワールド・ロジ(株)(資本金28億7887万5450円、大阪市住之江区南港南1-1-198、代表森田賀典氏ほか1名、従業員19名)は、8月30日に大阪地裁へ自己破産を申請し、同日、同地裁より破産手続き開始決定を受けた。

 ~~中略~~

 しかし、飲食事業を売却したほか、人材アウトソーシング事業における一般派遣業界の需要激減の影響を受け、2009年6月期の連結での年売上高は約164億2400万円と前期より半減。連結子会社の売却や第三者割当による増資などで事業の立て直しに努めていたが、2009年7月には約6億7900万円の不良債権が発生していた。

主力である3PL事業の落ち込みや不採算事業からの撤退により、2012年6月期の連結年売上高は約56億800万円までダウン。連結で約61億9000万円の最終赤字を計上し、約58億8500万円の債務超過状態に陥っていた。2013年3月11日には事業再生ADRの申請を行っていたものの、金融機関の同意を得られず、申請を取り下げていた。

さて、私は上場企業が倒産すると、必ず会社四季報を見ることにしています。「会社四季報で倒産した企業のページを見ること」を何回も繰り返していくうちに、どういった財務内容の企業が危ないのか感覚的に分かってくるからです。

四季報でワールド・ロジの「2013年6月期の第3四半期決算」を見るに、ワールド・ロジは総資産が28.6億円あります。しかし、自己資本(株主持分)は-62.3億円となっています。自己資本がマイナスなので債務超過の状態であり、この数字を見ただけで、買ってはいけない株といえるでしょう。

有利子負債は70.2億円となっており、総資産に対して、巨額の数値となっています。

また、利益剰余金は-120億円と巨額のマイナスになっています。利益剰余金がマイナスになっているのは、倒産や破産をする会社にありがちです。

また、四季報に載っている2012年6月期の本決算でのキャッシュフローの数字は、下記のようになっています。

ワールド・ロジのキャッシュフロー
+1億9800万円
-800万円
-3億700万円

このように財務状況は非常に悪かったため、ワールド・ロジには継続企業の前提に関する重要な疑義が付いていました。

やはり、「継続企業の前提に関する重要な疑義」が付いている銘柄は、買わない方が無難でしょう。

なお、2013年度の上場企業の倒産は、下記のようになっています。 

▼2013年度 倒産上場企業の一覧

会社名 証券取引所と証券コード 倒産の形態 倒産時の負債 倒産の日付
(2013年)
上場廃止日
(2013年)
東京カソード研究所 ジャスダック:6868 民事再生 約32億円 3月14日 4月15日
インデックス ジャスダック:4835 民事再生 約245億円 6月27日 7月28日
ワールド・ロジ ジャスダック:9378 破産申請 約79億5400万円 8月30日 9月14日

なお、2013年に入って上場企業の倒産は、東京カソード研究所とインデックスに続いて、ワールドロジが3社目です。

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