S株とは (株式用語解説)

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2009.3.23 Last Update!

S株 [読み: えすかぶ]

祐作:先輩、S株ってなんですか?

兜:ふむ、S株というとSBI証券の単元未満株取引の商品名だな。

祐作:単元未満株取引?

兜:単元未満株とは、証券取引所で決められた最低取引単位(1単元)に満たない株のことだ。通常、単元未満株は取引できない。しかし、その単元未満株を取引できるようにした金融商品がS株だ。

任天堂株を例に挙げよう。任天堂株は、通常1単元100株からしか売買できない。しかし、S株なら1株から売買できる。任天堂の株価が仮に3万円だとすると、通常1単元が100株なので買付けに300万円の資金が必要だ。S株なら1株3万円から買うことができる。

祐作:はあ、それは便利ですね。でも、デメリットもあるんじゃないですか?

兜:そのとおり。デメリットは大きくいって3つある。「手数料が高いこと」、「約定の時間帯が限られていること」、「指値が使えず成行注文しかできないこと」だ。

祐作:手数料が高いんですか。

兜:手数料は、株式約定代金×0.63%※となっている。例えば10万円の約定だと630円だ。 (※2009年4月6日からは1注文あたりの約定代金×0.525%)

祐作:なるほど。では、「約定の時間帯が限られている」というのはどういうことですか?

兜:注文受付時間及び約定値が下記のようになっているんだ。

【東証(1部・2部・マザーズ)・大証(1部・2部・ヘラクレス)上場銘柄】
取引:買付・売却
・0:00~10:30 :当日後場始値
・10:30~15:30:受注停止
・15:30~21:30:翌営業日前場始値
・21:30~24:00:翌営業日後場始値

【名証(1部・2部・セントレックス)・福証(Q-Board含む)・札証(アンビシャス含む)上場銘柄】
取引:売却
・0:00~10:30 :当日後場始値
・10:30~15:30:受注停止
・15:30~21:30:翌営業日前場始値
・21:30~24:00:翌営業日後場始値

【JASDAQ(JASDAQ・NEO)上場銘柄】
取引:買付
・0:00~15:30 :受注停止
・15:30~21:30:翌営業日の前場始値
・21:30~24:00:受注停止

【JASDAQ(JASDAQ・NEO)上場銘柄】
取引:売却
・0:00~10:30 :当日後場終値
・10:30~15:30:受注停止
・15:30~21:30:翌営業日前場始値
・21:30~24:00:翌営業日後場終値

つまり、原則始値でしか売買できないってことだな。価格はこちらから指定することはできない。指値が使えず、成行注文になるってことさ。

祐作:はあ、それは不便ですね。他に注意点はありますか?

兜:S株は単元未満株を売買するサービスだから、1単元が1株の銘柄には適用できない。さすがに0.1株とか売買はできないんだ。例を挙げるとヤフー株とか。

あと、「名証(1部・2部・セントレックス)・福証(Q-Board含む)・札証(アンビシャス含む)上場銘柄」は売却しかできない。これらはS株での買い注文はできないんだ。

祐作:なるほど。では、S株はどんな人が買うべき商品なんでしょうか?

兜:まずは予算10万円位で株を始めてみたいって人だろうね。あと、手数料が高いから短期投資家には向かない。長期投資家向きだな。

ちなみにS株のように単元未満株を売買できるサービスとしては、下記のものがあるから、そっちも研究しとくといいさ。

  1. マネックス証券株式ミニ投資(ミニ株)
  2. auカブコム証券プチ株

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