ゲーム業界における業界用語「IP」とは 【株式用語解説】

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 0

smartphone_game_pad_thumbnail

  • IP (あいぴー)
  • 【同義語:intellectual property(インテレクチュアルプロパティ) = 知的財産(ちてきざいさん)】

最近、株式投資関連のニュースやゲーム業界関連のニュースで、「任天堂が自社のIPを活用したスマホ向けゲームアプリをDeNAと共同開発」といった見出しや、「バンダイナムコ社が集英社の大型IPを獲得。スマホゲームを配信」といった見出しを目にすることがあります。

ここでいう「IP」とは知的財産のことです。IPアドレスではありません。

知的財産とは簡単にいうと「価値がある情報」のことです。最近ではあまり使われませんが、無形資産あるいは無体財産という言い方のほうがわかりやすいでしょう。

例えば、本に書かれた内容、ゲームのソフトは「著作物」であり、著名なブランドは「商標」であり、車のデザインは「意匠」であり、新しい技術的なアイデアは「発明」であり、これらは全て「知的財産」です。

国家試験 知的財産管理技能検定ウェブサイトより抜粋

さて、ゲーム業界で「IP」というと、漫画やアニメやゲームの版権(著作権)を指すことが多くなっています。

この記事の冒頭で例として挙げたニュースの見出しを意訳してみました↓

例1) 任天堂が自社のIPを活用したスマホ向けゲームアプリをDeNAと共同開発

 意訳1) 任天堂が自社のゲームキャラクターであるマリオなどを活用したスマホ向けゲームアプリを、DeNAと共同開発を行うことになった。

例2) バンダイナムコ社が集英社の大型IPを獲得。スマホゲームを配信

 意訳2) バンダイナムコが集英社の有名漫画であるONE PIECEの版権を獲得。ONE PIECEを題材にしたスマートフォン向けゲームを配信することになった。

というわけで、株式投資やゲーム業界関連のニュースで「IP」という用語を目にしたときに、IPアドレスが頭に浮かんで文脈が意味不明になったら、「知的財産」という言葉を思い出してください。

そうすれば、「ここでいうIPとは過去の作品やキャラクターの意味だな」といった風に、文脈が理解できるはずです。

▼参考サイト

特許・意匠・商標の違い、5分で理解する知財の基礎用語

主要IPのご紹介 – バンダイナムコホールディングスのウェブサイト

▼備考

自社IP・・・自分の会社の作品やキャラクターのこと。例えば任天堂がマリオを使ったスマートフォンゲームを自社で作ったとすると、そのゲームは自社IP作品と呼べる

他社IP・・・他社が作った作品やキャラクターのこと。例えばKLabが運営しているキャプテン翼のスマートフォンゲームですが、キャプテン翼の原作は集英社のジャンプ漫画です。よって、KLabが運営しているキャプテン翼のスマートフォンゲームは他社IPものといえます。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする