ヤフー関連銘柄の株価が急騰 マイクロソフトの米Yahoo!買収提案で

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2月4日、ヤフー関連銘柄の株価が急騰しました。2月1日に、アメリカのマイクロソフト社が米国Yahoo!に対して買収を提案したからです。

Microsoft社が、米Yahoo!に対して提案した買収金額は1株あたり31ドル、総額約446億ドルです。これは、1月31日の取引終了時点での米Yahoo!社の株価19.18ドル(時価総額約256億ドル)に62%のプレミアを上乗せたものであり、米Yahoo!の株価は急騰しました。この影響が日本のヤフー関連銘柄にも波及しています。

以下、本日のYahoo!関連銘柄の値動きです。

会社名 2月4日 終値 前日比 備考
ヤフー(株) 【東証1部:4689】 46,000円 +4,000 (+9.52%) 日本最大のポータルサイトyahoo!を運営する企業。アメリカのyahoo!社は日本のヤフーの33%の株式を保有している。
ソフトバンク(株) 【東証1部:9984】 2,205円 +301 (+15.81%) ソフトバンクは日本のヤフー社の41%の株式を保有している。
GMOインターネット(株) 【東証1部:9449】 524円 +46 (+9.62%) 日本のヤフーが出資をしている企業の一つ。
夢の街創造委員会(株) 【ヘラクレス:2484】 122,000円 +11,000 (+9.91%)
オリコン(株) 【ヘラクレス:4800】 27,500円 +2,540 (+10.18%)
バリューコマース(株) 【マザーズ:2491】 32,700円 +3,000 (+10.10%)
アイティメディア(株) 【マザーズ:2148】 122,000円 +20,000 (+19.61%)
ブロードバンドタワー 【ヘラクレス:3776】 54,400円 +4,000 (+7.94%) データセンター運営企業。データセンターの顧客の中にヤフーがいる。
いい生活 【マザーズ:3796】 50,300円 +4,000 (+8.64%) 不動産会社の物件情報のデータベース化とその後のシステム運用・保守を行う企業。ヤフーと連携

検索エンジン対策(SEO)業界では、以前からマイクロソフトによるyahoo!買収の可能性がささやかれていました。

日本人はメインの検索エンジンとしてyahooを使っている人が多いので、なぜマイクロソフトが米yahoo!を買収したいのかピンと来ない人もいるかもしれません。

実はアメリカでは検索エンジンのシェアはGoogleが圧倒的で、マイクロソフトのlive searchはジリ貧なのです。米comScoreの調査によると、米国の2007年12月時点での検索エンジンシェアは下記のようになっています。


































































comScore Core Search Report*

December 2007

Total U.S. – Home/Work/University Locations

Source: comScore qSearch 2.0

Core Search Entity

Share of Searches (%)

Nov-07

Dec-07

Point Change Dec-07 vs. Nov-07

Total Core Search

100.0%

100.0%

0.0

Google Sites

58.6%

58.4%

-0.2

Yahoo! Sites

22.4%

22.9%

0.5

Microsoft Sites

9.8%

9.8%

0.0

Time Warner Network

4.5%

4.6%

0.1

Ask Network

4.6%

4.3%

-0.3

マイクロソフトのシェアは9.8%しかありません。単独でGoogleに勝つのはほぼ不可能な状況です。

「では、マイクロソフトがGoogleを買収すればいいんじゃないか?」と思う人もいるかもしれません。しかし、Googleの時価総額は2月1日の終値1株515ドルで計算すると1613億ドルであり、時価総額2834億ドルのマイクロソフトでも買収はまず無理です(マイクロソフトの時価総額は2月1日終値30.45ドルで計算)。

そこで、マイクロソフトは時価総額が250億ドル程度だった米yahooに目をつけたわけです。yahoo買収がうまくいけば、アメリカにおけるマイクロソフトの検索エンジンシェアは30%を越えます。こうなればGoogleに対抗できるかもしれません。

ただ、米yahoo!はベンチャースピリットが強く、大企業になって久しいマイクロソフトとの合併に難色を示している模様です。

なお、米yahoo!が自分のブランドを保つのに最短の道はGoogleと提携することです。しかし、グーグルと提携すると米yahoo!は検索エンジンの中身をGoogleのシステムに変更することを迫られるでしょう。その場合、検索エンジン連動広告もオーバーチュアからGoogleアドワーズのシステムに変更を求められるはずです。これは米yahoo!の技術者にとって屈辱です。

米yahoo!はマイクロソフトの提案を受けるにしても、Googleと提携するにしても苦難の道を歩むことになりそうです。

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