KDDIの株価の強さ  根底には業績の好調さか

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7月18日、KDDIが第1四半期連結決算を発表しました。以下、ケータイWATCHからの抜粋です。

KDDI、第1四半期連結決算は過去最高に
KDDIは、2006年度第1四半期連結決算を発表した。営業収益は前年同期比11.8%%増の7,984億円、営業利益は38.8%増の1,219億円、経常利益は39.1%増の1,223億円、当期純利益は43.8%増の756億円となった。2003年度に四半期決算の開示を始めて以来、第1四半期としては過去最高の業績。営業利益、経常利益では初めて1,000億円を突破した。

電気通信事業者協会(TCA)の携帯電話契約数のデータを毎月見ているので、au事業が好調なのは薄々感づいていましたが、ここまでの純利益を出せる体質になっているとは思いませんでした。

第一四半期で756億円の利益ですから、ほんっとに単純計算して4倍かけると、通年で3000億円の利益ですよね。今日の終値時点でのKDDIの時価総額が約3兆2000億円ですから、予想PER10倍強と考えることもできるわけで、安いよなあと個人的には感じました。

で、ちょっとKDDIの株価に興味を持ったので、ヤフーファイナンスで確認したところ、3ケ月前より株価が上がってるんですよね。

 KDDIの3ケ月株価チャート・・・図の9433のラインがKDDIの株価で998407のラインが日経平均株価です。

3カ月前の4月21日の日経平均株価終値は17,403円。今日の終値は14,821円です。この間、日経平均が15%も下がっているのに、KDDIの株価は11%上がっていますから、良好なパフォーマンスといえます。わかる人には、KDDIの業績がよくなっていることが判ってたんでしょうね。

KDDIの小野寺正社長兼会長の発表によると業績アップの理由は、「携帯電話事業は、第1四半期は比較的収益を確保しやすい時期」と前置きしながらも、「解約率が1.04%と当初の予想を下回ったこと、販売も比較的順調であり、結果として販売経費を抑えられたことで、第1四半期は、予想以上の実績となった」ということです(ケータイウォッチのウェブサイトより抜粋)。

なぜに、解約率が低いかと考えますと、大きな理由が二つあるかなと考えます。

一つは、洗練されたデザインの携帯の発売や音楽配信サービスの成功で、auには先進的なイメージがあること。

もう一つは、第三世代携帯(3G)における通話・通信エリアの広さです。

auユーザーから繋がりにくいという不満を聞くことは余りありませんが、docomoユーザーやボーダフォンユーザーからは、ちらほら不満が聞こえてきます。auとその他の会社では、通信インフラの構築の仕方が違うんですよね。

auはまだ会社名がセルラーだったころの末期から第2世代携帯の早期終了を決め、1998年より第2.5世代のcdmaOneアンテナを建てまくりました。そして、このcdmaOneアンテナは「第三世代携帯WIN」のアンテナとしても使えるため、auは第三世代携帯のエリアが広いわけです。

しかし、ドコモの第2世代アンテナと第3世代アンテナに互換性はありません。ボーダフォンも第2世代アンテナと第3世代アンテナに互換性がありません。両社は21世紀になってから、第3世代のエリアを広げていったので、未だに田舎ではエリアが狭いわけです。

とまあ、この辺りの差が地味に、KDDI・NTTドコモソフトバンクの株価の差に繋がっているのかなと、今日のKDDI業績好調のニュースを聞いて考えました。

ちなみに、2006年11月1日にMNP(携帯電話の番号ポータビリティ制度)が始まりますが、私は、ソフトバンクフォンから流出した顧客を、auとドコモが奪い合う形になるだろうと現時点では予想しています。

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