5月19日、タカラバイオの株価が前日比+50,000 (+12.08%)で終値464,000円のストップ高となりました。これで4日連続のストップ高です。
同社は、5月15日に「RNA干渉酵素(MazF)を用いたエイズ遺伝子治療に関する技術開発の経過について」としてエイズウイルス(HIV)に感染した細胞と細胞中のウィルスを死滅させるモデル実験系の製作とその効果を実験で確認したと発表してから株価が急騰しています。
このRNA干渉酵素を損ったエイズウィルス対策は人体実験を行っていないので、実用化には遠いようです。しかし、もし実用化されたなら、かなりのインパクトがあります。その期待感からタカラバイオ株に買いがはいってますね。
エイズの特効薬の完成は、人類の悲願であります。株式市場のみならず人類のためにタカラバイオ社にはがんばってもらいたいものです。
■参考 以下、タカラバイオ社のウェブサイトより抜粋
RNA干渉酵素(MazF)の発現系が遺伝子�入されたT-細胞にエイズウイルスを感染させるとエイズ感染細胞のみが細胞死しエイズウイルスが消滅することを実験的に確認
タカラバイオ株式会社(社長:加藤郁之進)では、世界に先駆けてRNA干渉酵素(mRNAインターフェレース)の探索やRNA干渉酵素を用いた遺伝子発現制御法を開発してきましたが、RNA干渉酵素の利用が最も期待される遺伝子治療への応用の第一歩として、エイズウイルス自身が特異的に発現するTatタンパク質によって、RNA干渉酵素(MazF)の発現が誘�され、産生されたMazFの作用によりエイズウイルス増殖に必要なmRNAやT-細胞自身のmRNAが破壊され、ウイルスが消滅するだけでなくT-細胞自身の細胞死も誘�されるモデル実験系を作製しその効果を確認し、昨年の日本分子生物学会で発表いたしました。
昨年発表した系では、エイズウイルスの代わりに模擬的にTatたん造く質を発現するレトロウイルスベクターを用いていました。
今回はエイズウイルスそのものを、RNA干渉酵素(MazF)発現系が組み込まれたヒトのT-細胞由来のCEM細胞にいろいろなドースで感染させたところ、約2-3週間後にウイルスはほぼ完全に消滅しており、検出されませんでした。これらの成果を本年8月24日から26日まで日本医科大学で開催される第12回日本遺伝子治療学会で発表します。