炭素繊維とは (カーボンファイバー) 【株式市場注目用語】

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炭素繊維 [読み:たんそせんい] [英語名:Carbon fiber]
祐作:先輩、炭素繊維(カーボンファイバー)ってなんですか?
兜:ふむ、炭素繊維とは、アクリル繊維またはピッチ(石油、石炭、コールタールなどの副生成物)を原料に高温で炭化して作った繊維のことだな。前者の原料を使った炭素繊維はPAN(Polyacrylonitrile)、後者を使った炭素繊維はCFと区分される。広義の意味で炭素の集合体だ。
炭素繊維が使われている商品にはカーボンと書かれていることが多いけど、そっちの方が耳になじみがあるかもね。で、なんで炭素繊維に興味を持ったの?
祐作:最近、炭素繊維のおかげで東レの業績が好調って聞いたので。
兜:そうだねえ。炭素繊維(カーボン)は、ゴルフのシャフトとか釣竿に使われているっていうのは普通の人も聞いたことがあると思うけど、実は航空機の主翼の一部、尾翼の一部、エンジンカバーなどにも使われてるんだ。
炭素繊維は、耐摩耗性、耐熱性、熱伸縮性、耐酸性、電気伝導性、耐引張力などに優れ、アルミニウムなどの金属に比べても軽量だからね。
航空機大手のボーイングから東レへの炭素繊維の発注が増えてきたから、東レの業績は上がったんだよな。
祐作:そうだったんですか。
兜:炭素繊維関連製品の世界市場に占める日本企業のシェアは非常に高いんだ。PAN系3大メーカーとして、以下の3社を覚えておくといいさ。
東レ・・・合繊最大手。高機能フィルム、生分解性樹脂など先端材料を強化。PAN系炭素繊維世界首位。米ボーイング社製新型旅客機の機体向け炭素繊維を受注。
三菱レイヨン・・・MMA樹脂首位。アクリル系事業をコアに、AN(アクリロニトリル)系も強化。炭素繊維3位。

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